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SUNDAY LIBRARY

武田 砂鉄・評『人生はマナーでできている』高橋秀実・著

◆『人生はマナーでできている』高橋秀実・著(集英社/税抜き1500円)

 半年に一度ほど会う、尊敬する先輩作家は、とにかく食べ方が汚い。汚いけれど尊敬は揺らがない、そんなの当たり前だ。丁寧に盛りつけられた小鉢でさえも、まるで丼メシを食らうように掻(か)き込んでいる。

 スーツを着ることで生まれる誠意とやらがあるならば、そんな誠意を引き算しても大丈夫な自分でありたい、などと屁理屈をこねて滅多(めつた)にスーツを着ない年月を重ねている。とはいえ、相手や隣り合う人が、そんなキミの意向なんてどうでもいいからTPOをわきまえてくれたまえ、と苦い顔を向けてくる。

 しかし、その手のマナーって、「そういうことになっている」と知らされるばかりで、「なぜそうなったか」を教えてくれない。些事(さじ)や通説を疑わせたら敵(かな)うものはいない高橋秀実は、本書で、世に定まったマナーの曖昧な成り立ちと広がりを追い求めていく。おじぎ、満員電車、食べ方、臭(にお)い、レディー・ファースト……ルーツを探し当て、開き直ったり素直に従ったりする。

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