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東日本大震災

2011年3月11日に発生した東日本大震災。復興の様子や課題、人々の移ろいを取り上げます。

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今度は私が伝える番 父の「津波、逃げろ」

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防潮堤の上で東日本大震災当時の様子を説明する元田久美子さん=岩手県宮古市田老で2016年4月27日午前11時30分、藤井朋子撮影
防潮堤の上で東日本大震災当時の様子を説明する元田久美子さん=岩手県宮古市田老で2016年4月27日午前11時30分、藤井朋子撮影

 東日本大震災で大きな被害があった岩手県宮古市の田老地区を巡る被災地ツアー「学ぶ防災」で、地元住民6人が交代でガイドとして震災の教訓を語っている。その中の一人、元田久美子さん(58)は津波で行方不明になった義母と、震災後に亡くなった義父への思いを胸に、あの日のことを伝えている。【藤井朋子】

 「防潮堤を過信せず、津波が来ると分かったら逃げることが大切です」。元田さんは高さ10メートルの防潮堤の上でツアー参加者にこう語る。田老地区は、「万里の長城」とも呼ばれた国内最大級の防潮堤を越える津波に襲われた。死者・行方不明者は計181人に上る。中には避難をせずに亡くなった人もいた。

 震災の数カ月前のこと。宮古市では小さな揺れが度々観測された。元田さんと一緒に暮らしていた義父は「そろそろでっけい地震がくっぞ」と言った。1933(昭和8)年の昭和三陸大津波を体験した義父の言葉だったが、家族の誰もが「まさか」と思っていた。

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