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橋爪大三郎・評 『<ジャック・デリダ>入門講義』=仲正昌樹・著

 (作品社・2160円)

 難解なデリダの哲学を読み解く手ほどきの書。とりあげるのは『精神について』『死を与える』の二冊、講義の実況中継さながらだ。入門とあるわりに、中身は実に本格派である。

 脱構築を唱え、フランスの現代思想をリードしたデリダ。でも彼が批判したのは、ハイデガーやフッサールといったドイツ哲学だった。国境をまたいで西欧の知の伝統を組み換えようとする、格闘を堪能できる。

 仲正(なかまさ)氏の読解がすごいのはまず、フランス語/ドイツ語の日常語の語感や神学的・哲学的含意、隠れた語源のつながりまでを徹底的に掘り起している点。原文を照合し、著者たちの無意識のひだまでも残らず明るみに出す。つぎに、テキストの宗教的背景を深く見透(とお)す点。デリダはアルジェリア系ユダヤ人で、フッサールもユダヤ人。ヘーゲル、ハイデガーは神学が原点。仲正氏自身もキリスト教に相当詳しく、テーマの…

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