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エジプトは今月6日からラマダン(イスラム教の断食月)が始まった。イスラム教徒は最高気温40度前後の日が続く中、日中は一切の飲食を断っている。実はエジプトで断食を行うのはイスラム教徒だけではない。人口の約1割を占めるコプト教徒(キリスト教徒の一派)にもひと味違う断食の習慣がある。
国立アインシャムス大学で日本語を学ぶコプト教徒のカリーム・イマードさん(21)は断食の目的として、(1)自分の食べ物を神に譲り、神との絆を深める(2)食欲を抑えることで自己制御する−−を挙げた。(1)については「人間には魂と身体がある。身体への栄養補給を断ち、礼拝など“魂への栄養補給”に集中するのです」と説明してくれた。
70代の元教師、ソアド・アデーブさんによると、コプト教徒はクリスマス(キリストの生誕祭)前の45日間、イースター(復活祭)前の55日間、祝日「聖母の被昇天」前の15日間などに断食を行う。断食期間は年間約100日間を超え、イスラム教徒に比べても長い。
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