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 子供の置き去り事件があった。子供の危機が報道されるたびに、しつけとはいったい何かを考えさせられる。

 江戸時代の人々も迷うことが多かったのだろう。貝原益軒の「和俗童子訓」や林子平の「父兄訓」など、多くの教育書が刊行された。それらをのぞいてみると、必ずあるのが礼儀のしつけだ。朝夕のあいさつや口のききかたはまさにしつけの基本である。朝ドラ「とと姉ちゃん」では娘が親に丁寧語、敬語で話している。私の母も母親に、ですます体で話していた。親に対する敬意と畏怖(いふ)の気持ちが日常化されていると、体罰や脅しではなく、言葉と表情だけで善悪を教えることができるからだ。

 私が5歳ぐらいのころのこと。家族で愛知・犬山の親戚を訪問した。初めての城や川船が楽しくてはしゃいだ私は、城の中で向こうからやってきた足の不自由な方を思わず指さし「あの人どうしたの?」と母に言った。その途端「人を指さしてはいけません!」と厳しい口調でたしなめられた。はしゃいだ気持ちが一瞬のうちに消え、その行動が持っている深刻さをはっきり感じた。言葉と表情で教えた事例である。

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