みんな元気になる絵本

つちはんみょう /富山

  • はてなブックマーク
  • メール
  • 印刷

虫の暮らしの妙 プー横丁「プーの店」店長・杉原由美子さん

 「つちはんみょう」という昆虫がいます。大きなアリ、のようにも見えます。成体は、藍色のつやつやした体です。昆虫にしては珍しくたくさんの卵を産むのですが、それは、生き残りにくい宿命を負っているからなのです。

 子どものころ、田舎道を、花を摘みながら家に帰ったりしていましたが、せっかく摘んだ野の花に小さな芋虫がうじゃうじゃくっついていて、思わず投げ捨ててしまったことがありました。私にしてみたら、きれいな花を台無しにした、気持ち悪い虫、以外の何物でもなかったのですが、実は、このうじゃうじゃが、つちはんみょうの幼虫だったのです。なぜ花にしがみついていたのか、この絵本のおかげで理解できました。

 春、つちはんみょうは土の中に卵を産みます。1カ所に4000個も産みます。ひと月後に孵化(ふか)して地上に出た幼虫たちは、早速しがみつく相手を探します。ハチでもチョウでも、とりあえず、花粉をつけている花の上に運んでもらいたいのです。

この記事は有料記事です。

残り487文字(全文925文字)

あわせて読みたい

注目の特集