東電社長

隠蔽認め謝罪「痛恨の極み」 炉心溶融問題

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福島第1原発=福島県大熊町で2016年2月、本社ヘリから梅村直承撮影
福島第1原発=福島県大熊町で2016年2月、本社ヘリから梅村直承撮影

 東京電力福島第1原発事故で核燃料が溶け落ちる「炉心溶融(メルトダウン)」の公表が遅れた問題で、東電の広瀬直己社長は21日記者会見を開き、「隠蔽(いんぺい)だ」と認め謝罪した。東電は広瀬社長を減給1カ月10%、原発担当の常務執行役を同30%とする処分を発表した。

 東電が依頼した第三者検証委員会は今月16日、清水正孝社長(当時)が「炉心溶融」の言葉を使わないよう社内で指示したとする報告書を公表したが、隠蔽と認定していなかった。広瀬社長は「当時の社長が口止めに当たる指示をしたことは痛恨の極み」と述べた。

 検証委は報告書で、指示は清水元社長が「官邸から要請を受けたと理解したと推認される」と指摘した。しかし、官邸の関係者への聞き取り調査はなく、当時官房長官だった民進党の枝野幸男幹事長は「指示や要請はしておらず、名誉を毀損(きそん)された」として法的措置を検討している。会見で広瀬社長は検証委の見解を追認した一方、「(官邸の指示の有無を問わず)対策を取っていく」とし、東電として独自に調査する予定はないと…

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