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社説

参院選スタート 党首討論会は何度でも

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 3年半の安倍晋三政権をどう評価するか。憲法改正や安全保障の問題をどう考えるのか。さまざまな課題が問われる参院選が公示され、7月10日の投開票日に向けて選挙戦がスタートした。

 有権者は各党党首の第一声をどう聞いただろう。投票する際の判断に十分、役立っただろうか。

 例えば安倍首相は「アベノミクスは道半ば。力強く前に進める」と成果を強調すると同時に、民進、共産両党の選挙協力を「無責任」と批判した。一方、民進党の岡田克也代表は「安倍政治の暴走を止め、政治の流れを変える」とアピールした。

 選挙演説は自ら訴えたい話を一方的に語るのが常だ。ただし、これだけでは議論は深まらない。

 しかも、再三指摘してきたように特定秘密保護法や安全保障関連法など、選挙戦では安倍首相がほとんど語らず、選挙で勝てばすべての政策が支持されたとばかりに政権が成立に突き進む姿を私たちは見てきた。

 今回も安倍首相が街頭演説などで憲法改正について語る機会は少ないと思われる。だが結果によっては改憲の行方に直結する選挙だ。むしろ政党や候補者が語ろうとしないテーマこそ重要だというべきだろう。

 「語られない話」を有権者に分かりやすく伝えていくのが、新聞をはじめメディアの役目である。党首に対する新聞のインタビューや焦点を掘り下げる記事、テレビやネットの番組で党首同士が議論する討論会などが、その方法の一つだ。

 気になる動きがある。従来、テレビでの党首同士による討論番組は公示後に組まれることが多かったが、今回は大半が公示前に終了し、公示後は1番組のみ。来週以降は開かれる予定はないという。

 21日のテレビ朝日の党首討論番組では、司会者が終了間際、再度討論するために安倍首相に再出演を要請したところ、首相は「菅直人政権の時(2010年の参院選)より回数が多い」などを理由に断った。

 これに対して民進党など野党4党は既に先週、公示後も党首討論会を積極的に開催するよう自民党に求めている。公示後の番組が減ったのは自民党の意向だというのが野党側の主張だ。

 仮に野党の指摘通りだとすれば、安倍首相や自民党は投票日が近づく中での討論を避けたがっていると思われても仕方がないだろう。

 首相の言うように遊説日程が詰まっているのは事実だろう。だが有権者は一方的な主張だけでなく、より深い政策論争を聞きたいはずだ。テレビに限らず討論の場は多いほどいいし、公示になった途端に議論が乏しくなるというのでは本末転倒だ。自民党も再考したらどうか。

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