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論点

ヘイト対策法の評価

ヘイトスピーチ対策法が成立し、記者会見する参院法務委員会で同法を審議してきた超党派の議員ら。右から公明党の矢倉克夫議員、自民党の西田昌司議員、民進党の有田芳生議員、共産党の仁比聡平議員=東京都千代田区の参院議院会館で2016年5月24日午後3時7分、後藤由耶撮影

 特定の人種や民族に対する差別的言動を繰り返す「ヘイトスピーチ」の対策法が先の国会で成立し、6月3日に施行された。禁止や罰則の規定はないが、解消に向けた取り組みを国や自治体に求めている。新法に期待される役割は。課題は何か。(18面に「開かれた新聞委員会から」)

保護対象の限定は誤り 師岡康子・弁護士

 国は在日外国人、特に在日コリアンに対するヘイトスピーチを含む深刻な人種差別の存在自体を認めず、1995年に日本が人種差別撤廃条約に加入してから20年以上もの間、国会は人種差別撤廃の立法を行う責務を怠ってきた。今回成立したヘイトスピーチ対策法は、被害者の多大な苦痛と地域社会の深刻な亀裂という害悪を認め、その解消を喫緊の課題として差別的言動を許さないことを宣言した。日本における初の反人種差別法であり、国が反差別の立場に立ったことは意義がある。

 既に、川崎市はヘイト集会に公園を貸さず、裁判所は川崎の在日コリアン集住地域周辺でのデモ等の禁止の仮…

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