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今週の本棚

『入門 国境学 領土、主権、イデオロギー』=岩下明裕・著

 (中公新書・929円)

 「あの通りから向こうは……」。東北地方出身の評者は、西日本で暮らした際、部落差別が今もあると気づいて驚かされた。オートロックのマンションや通勤電車の女性専用車両から国境まで、私たちは、そこらじゅうを境界で区切られた社会に暮らし、その外をときに危険なものと見なす。あるいは、危険なものとして境界の内側から排除されている。

 著者は、境界の最たるもの、国境を主に研究してきた。ボーダースタディーズと呼ばれる境界研究の射程は、個別の国境地域の歴史や産業振興、国際政治の分析など多岐にわたる。そこから、狭義の国境だけではない、人と人の間にある境界の意味を問うてゆく。本書はその要点を集大成。国境を接する国同士と他国の関係をモデル化したり、日本の内外を分かつ線が史上どう揺らいできたかを示したり。国境地域は、隣国と対峙(たいじ)す…

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