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加藤浩子の「街歩き、オペラ歩き」

バッハとイタリア・オペラをテーマに、執筆、講演、音楽ツアーの企画など多彩に活動する加藤浩子さんのコラム。クラシックナビ連載。

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加藤浩子の「街歩き、オペラ歩き」

ミラノ・スカラ座 「ヴェルディの劇場」

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ミラノ・スカラ座の劇場内部
ミラノ・スカラ座の劇場内部

 イタリアは、旅するのが楽しい国だ。どの街にも歴史があり、それぞれ個性があり、そして美しい。料理やワインがおいしいのはご存知の通り。どの街に行ってもそこにしかない料理があり、ワインがある。「ウチ(=自分の街)はよそとは違う」というのがイタリア人の誇りで、たとえ隣町と数キロしか離れていなくとも、「ウチのパスタはここが隣町と違う」と主張する。「自分は特別」だと思いたいイタリア人は、「人と同じ」だとわかるとほっとする日本人とは、かなり対照的だ。

 イタリアの各都市に「郷土料理」や「地ワイン」があるのと同じように、イタリアの歌劇場にも「地オペラ」と呼びたくなる空気がある。イタリアでは、人口10万前後以上の都市には、必ずといっていいほど豪華な歌劇場があり、それぞれシーズンを持っているが、演目や出演者の顔ぶれにも、その劇場ならではの個性があるのだ。演目でいえば、たとえばヴェネツィアのフェニーチェ歌劇場では、ここで初演された人気オペラ「椿姫」が定…

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