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毎日小学生新聞から

先輩からの手紙/181 漫画家・声楽家 池田理代子さん/下

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女性じょせいかれた立場たちばわらない わたしにとっては男社会おとこしゃかいとのたたかいでした

 一生続いっしょうつづけられる仕事しごとちなさい。これからの女性じょせい自分じぶん仕事しごとをしてきていかないとだめです」。漫画まんが「ベルサイユのばら」の作者さくしゃ池田理代子いけだりよこさんは、母親ははおやからくちっぱくしてわれてそだったそうです。進歩的しんぽてき家庭環境かていかんきょうが、池田いけださんのかたおおきな影響えいきょうあたえました。【出水奈美でみずなみ

おとこべさせてもらうな」

 NHKで放送中ほうそうちゅうあさ連続れんぞくテレビ小説しょうせつ「ととねえちゃん」も、いまからやく70年前ねんまえ女性じょせいたちが社会しゃかい苦労くろうや、男性だんせい物言ものいえぬ空気くうきえがかれていますね。

 昭和しょうわ社会しゃかいでは、女性じょせい家庭かていはいるのがたりまえという風潮ふうちょうがありました。池田家いけだけもサラリーマンと専業主婦せんぎょうしゅふという、当時とうじ一般的いっぱんてき家庭かていでしたが、母親ははおやは「男性だんせいべさせてもらうなんてゆめにもおもわないこと」とかせたそうです。

 池田いけださんは18さい一人暮ひとりぐらしをはじめ、生活せいかつのために漫画まんがきます。大学在学中だいがくざいがくちゅうの1972ねんから連載れんさいはじめた「ベルサイユのばら」がだいヒットし、一生いっしょう仕事しごとつけました。

 作品中さくひんちゅう主人公しゅじんこう女性軍人じょせいぐんじんオスカルは、軍隊ぐんたい男性部下だんせいぶかに、「おんななんかに命令めいれいされてたまるか」「おんなはでていけ」とげをくらう場面ばめんてきます。それでも、自分じぶんつらぬき、りんときる姿すがたに、おおくの女性読者じょせいどくしゃたちが共感きょうかんしました。

 「どもにけていた作品さくひんですけど、はたらいている女性じょせいからの反響はんきょうはすごくおおきかったですね。女性じょせいはたらくためには、おっと許可きょかがいる時代じだい。でも、いま女性じょせいかれた立場たちばはそんなにわらない。わたしにとっては、(物語ものがたり舞台ぶたいになった)フランス革命かくめい時代じだいからなんわっていない男社会おとこしゃかいとのたたかいだったなあ、という印象いんしょうしかありません」

「やらないままぬのはいや

 漫画家まんがかとしてのるぎない地位ちいきずいた池田いけださんは、40だいおもった行動こうどうました。音楽大学おんがくだいがく受験じゅけんして、声楽家せいがくかになる勉強べんきょうはじめたのです。

 「音楽おんがくはやりのこしたゆめ。やらないままぬのはいやだとおもいました。40代半だいなかばならまだう。でも、漫画まんが仕事しごとをやめて授業じゅぎょうけるのですから、5ねんくらいなやみました」

 いまでは歌手かしゅとして舞台ぶたいちながら、オペラの脚本きゃくほん演出えんしゅつがけています。10がつにも広島県福山市ひろしまけんふくやましで、新作しんさくオペラ「かぐやひめみかど物語ものがたり」の脚本きゃくほん演出えんしゅつ出演しゅつえんをします。

 どんなにいそがしくても、いくつになっても、物語ものがたりつくりたいという欲求よっきゅうは、池田いけださんのこころからえることはありません。無意識むいしきのうちに、空中くうちゅううごかしてくこともしばしばあります。「きたいものはきない。手帳てちょうには常時じょうじ500くらいのアイデアがある。プロはそうでないと」とちからめます。

手作業てさぎょうよろこびをって」

 最後さいごに、漫画家まんがかになりたいどもたちへ、池田いけださんがメッセージをくれました。

 「漫画以外まんがいがい経験けいけんをいっぱいしてください。ほんんだり、自然しぜんなかあそんだり、ともだちとおはなししたり。それが物語ものがたりつくちからになります。そして、手作業てさぎょうよろこびをってください。機械きかいいたほう仕上しあがりはきれいかもしれないけれど、よろこびをかんじてほしい。わたしもゲームのようなけとわれたらけるけれど、オスカルをけるひとわたししかいない。自分じぶんのオリジナリティーをつくすことによろこびをかんじてください」

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