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内田麻理香・評 『才女の歴史−古代から啓蒙時代までの諸学のミューズたち』=マルヨ・T・ヌルミネン著

 (東洋書林・7020円)

 歴史に登場する女性といえば、エリザベス一世のような政治家か、マリー・アントワネットなど時代の流れに翻弄(ほんろう)される美女と相場が決まっている。「教養人枠」で登場する女性は数えるくらいしかいない。私も子供の頃は、マリー・キュリーしか知らなかった。

 古代から連綿と続く学問の発展に、女性はほとんど貢献していなかったのだろうか。文学史と哲学史を学んでいた著者は、講義に歴史上の女性教養人として詩人のサッポーしか登場しないことをいぶかった。そこで「忘れ去られてしまった」女性教養人を調べ、本書にまとめ上げた。

 時代は古代エジプトから啓蒙(けいもう)時代まで、哲学、神学、医学、数学、天文学、化学、史学、文学と幅広い分野で活躍した二十五名の女性教養人たちが取り上げられている。著者がジャーナリストとして活動した経験があるからだろうか、膨大な資料を集めた上で、一人一人の姿をいきいきと私たちに披露しているため、思わず彼女たちの人生に引きこまれる。また、長期間の学問の歴史を追うことになるので、数多くの男性教養人の…

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