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社説

都知事選 「どんな東京に」を競え

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 舛添要一氏の辞職に伴う東京都知事選の顔ぶれが14日の告示直前になって、ようやく固まってきた。今回も多くの著名人が出馬しそうな都知事選だ。単なる人気投票に終わらせないために、候補者が率先して「どんな東京にしていくのか」の政策論争を交わしてもらいたい。

     それにしても、ここまで混乱ぶりをさらし続けたのは政党側だ。

     自民党では小池百合子元防衛相が早々に出馬表明したが、党の了解を得られぬままの表明だったため同党の都議らが反発。結局、増田寛也元総務相を公明党とともに推すこととなり分裂選挙が確定的になった。

     女性初の都知事を目指す小池氏は、むしろ党や都議会と戦う姿勢をアピールしていく戦略のようだ。

     増田氏は最近は地方の人口減少問題を提起し、地方創生に力を入れてきた。出馬の意向は早くから固めていたとみられるが、正式表明が11日になったのは、参院選の最中に分裂の姿を見せたくないという自民党側の事情だったとされる。

     一方、民進、共産など4党は野党統一候補としてジャーナリストの鳥越俊太郎氏を推すことを決めた。

     鳥越氏は昨年成立した安全保障関連法をはじめ、安倍政権を強く批判してきた。出馬会見では「政党に要請されて決めたのではない」と強調し、参院選で改憲勢力が3分の2を超えた点を挙げて「自分なりに流れを変えたいと思った」とも語った。

     民進党は手当たり次第に擁立を持ちかけた揚げ句に、鳥越氏に飛び乗ったというのが実情だろう。

     ただし過去2度、共産党などが推して立候補した宇都宮健児元日本弁護士連合会会長も既に出馬を表明している。このため鳥越氏との間で調整が続いた。他にも多くの立候補者が予定され乱戦模様だ。

     もちろん都知事は政党の都合で選ぶものではない。判断するのは都の有権者だ。知事が2代続けて「政治とカネ」の問題で去ったことを受けた異例の選挙だ。まず、今度は同じ問題でつまずくことのないよう求めている有権者が大多数だろう。

     東京五輪・パラリンピック開催だけでなく多くの政策課題が待っている。少子高齢化や待機児童問題、首都直下型地震対策をはじめ、人やモノの東京の一極集中問題も全国的な視野で論議を重ねてもらいたい。

     巨大組織である都庁をどうリードしていくのか。都議会と緊張関係を保ちながら、どう政策を進めていくかも大きなテーマだ。首都のリーダーは国政への影響力も小さくない。情報発信力も求められるだろう。

     候補者の論戦に有権者が耳を澄ますこと。それが「知名度頼り」の選挙から脱皮するきっかけとなる。

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