(新潮選書・1512円)
掲題書は、半世紀近く前の1968年に、30代前半の研究者だった高坂正堯(こうさかまさたか)(1996年没)が書き下ろした本の復刊である。当時高度成長の終盤にあった日本は「経済発展という目標を失いつつあり、そして、それに代るべきものを見出(みいだ)せない」状況だったし、米国はキューバ危機を経てベトナム戦争の泥沼に足を突っ込んでいた。
困ったことに、『世界地図の中で考える』という初版当時からの書名も、復刊に際し裏表紙に掲げられた「な…
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