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アラブ諸国は毎年5〜6月に高校卒業試験のシーズンを迎える。結果は進学先の大学や学部を決める基準になるため、事実上の大学入試ともいえ、その先の就職をも左右する。だが、今年は各国で試験問題がインターネット上に漏えいする事件が相次ぎ、受験生を困惑させた。
エジプトでは宗教の試験問題が試験前にフェイスブック上で公開され、試験が延期になったのを皮切りに、他の科目の問題も次々と漏えいされた。中には問題と模範解答がセットで公開された例もあった。同じ手口で問題が漏えいされたのは4年連続。治安当局は教育省で試験問題の印刷を担当する職員らを容疑者として拘束したが、その後も漏えいは続いた。
「不正に振り回され、多くの学生の夢が奪われた」。6月27日には政府の対策に不満を抱く高校生らが教育省の前で抗議デモを実施し、治安当局が催涙ガスで強制排除する騒ぎも起きた。
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