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田中優子の江戸から見ると

ネーチャー・オブ・シングス

 赤坂のサントリー美術館でエミール・ガレ展を見た。ガレのガラス作品に植物や昆虫が使われていることは知られているが、これほど実物に近く正確に描写されているとは驚いた。ガレの自宅には2000種以上の植物が栽培されており、植物学者でもあった。生物全体についても、自然科学雑誌の愛好者で、ヘッケルの「自然の芸術形態」は愛読書だった。

 芸術が正確な自然界の形態と合体して、あたかも博物学の媒体であるかのような様子をしているのは、江戸時代と共通している。着物に刺しゅうされ描かれる花や木や鳥には、驚くほど正確な描写がある。浮世絵師の喜多川歌麿の実質的なデビュー作は狂歌絵本「画本虫撰(えほんむしえらみ)」だが、これは博物図譜と言ってもよいほど微細に描かれており、その技術が後の人物画に生かされた。根付けやたばこ入れやたばこ盆やくしやかん…

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