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記者の目

被団協 60年の歩み=竹内麻子(広島支局)

日本被団協の今年の定期総会=東京都千代田区で6月15日、竹内麻子撮影

 広島、長崎への原爆投下から71年。被爆者健康手帳を持つ約17万4000人の平均年齢は80歳を超え、被爆者運動は存続の危機に直面している。被爆者による唯一の全国組織「日本原水爆被害者団体協議会」(日本被団協)は10日に結成60年を迎えるが、加盟する都道府県組織の7割以上が今後10年以内に活動を終える見通しであることが、毎日新聞の調査で分かった。被爆者がいなくなる日は必ずやってくる。核兵器のない世界を目指してきた被爆者の活動を次世代に継承するため、その原点である被爆体験を刻んだ膨大な記録に、市民が接しやすい環境を作り上げなくてはならない。

 毎日新聞のアンケート調査に対し、日本被団協の加盟組織からは「継承のよい方法がない」(富山)、「意欲と体力がもつのもあと5年」(宮崎)−−などと消滅を懸念する声が多数上がった。被爆2世への継承は一つの道だが、取材すると「子供が都会に出てしまい、地元に残っていない」「子供に無理に継がせたくない」「実際に被爆した1世と、2世は違う」などと困難な状況が浮き彫りになる。

 国から放置されてきた被爆者が1956年に結成したのが、日本被団協だ。原水爆の使用禁止、犠牲者への国家補償などをスローガンに掲げ、「自らを救うとともに、私たちの体験を通して人類の危機を救おう」と呼びかけた。署名集めや国会陳情など地道な運動は、57年に原爆医療法、68年に原爆特別措置法、95年には2法を統合した被爆者援護法の施行につながった。田中熙巳(てるみ)事務局長(84)は6月にあった定期総会で…

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