1990年代半ばに始まった「就職氷河期」世代の先頭は今や40代。雇用環境が改善し、正社員雇用への「最後のチャンス」として、就活に取り組む動きがある。ミドル層には即戦力を求める求人側とのマッチングが課題だ。
●求められる即戦力
「結論を急がず、みんなの意見を引き出そう」。5人1組のグループ討論にジョブトレーナーの声が飛ぶ。東京都の就職支援施設、東京しごとセンターの講座「東京しごと塾」。正社員就業を目指す30〜44歳を対象に職務実習などを行う。この日は会議をスムーズに進める「ファシリテーション技術」を学んだ。
受講者らは学卒時期が就職氷河期にあたり、さまざまな事情から非正規雇用で働いてきた。雇用環境は改善しているものの、企業がミドル層に求めるのは即戦力や年齢相応の職務経験。同センターを運営する東京しごと財団の秦福子・非正規対策担当係長は「切り取られた作業を日々こなし、チームで仕事を進めた経験もない場合は、求人側とのギャップがある」と話す。
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