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号外ゴーン前会長 再び保釈
ニッポンへの発言

キーワード 中上健次の熊野へ!=中森明夫

 中上健次は戦後生まれ初の芥川賞作家だ(1975年度下半期に『岬』にて受賞)。92年、46歳で亡くなった。今年は生誕70年である。彼の故郷、和歌山県新宮市へと行った。中上が創始した自主講座・熊野大学のセミナーに参加したのだ。

 中上健次は私にとっても特別な作家だ。10代の頃、家出先のアパートで『十九歳の地図』を読んだ。そうして、私が生まれて初めて対談した作家でもあった。85年春、私は新人類と呼ばれる25歳で、ひと回りも年上の中上は仰ぎ見るような大作家だった(体格も立派だった!?)。強面(こわもて)、暴力的な伝説も数知れず、殴られるんじゃないかとビビった。『平凡パンチ』の対談で、会うと、なぜか気に入られ「おまえは小説を書ける。書けよ、絶対!」と言われた。その夜は新宿の酒場でハシゴして、帰りのタクシーの後部座席で手を握られ「どうだ、『文学界』新人賞を取らしてやろうか?」と言われて、面食らった。「文学をやれよ、文学を」と何度も私に言った。

 私が純文学雑誌『新潮』に小説『アナーキー・イン・ザ・JP』を発表したのは2010年、50歳になって…

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