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的川博士の銀河教室

409 ロケットの話/3 先駆となったSFの黄金時代

宇宙うちゅうへのあこがれを刺激(しげ き)

 ロケット技術ぎじゅつ精度せいどのよい大砲たいほう圧倒あっとうされて実用じつようからとおざけられていたころ科学かがく進歩しんぽにうながされて、SF(空想科学小説くうそうかがくしょうせつ)は次第しだいにそのしつたかめていきました。そして19世紀後半せいきこうはん、「SFの黄金時代おうごんじだい」とわれる時代じだい総仕上そうしあげのようにされた画期的かっきてきなSFがあります。ジュール・ベルヌがいた『地球ちきゅうからつきへ』です(写真しゃしん1と2)。それは、いろいろなくに言葉ことば翻訳ほんやくされ、世界的せかいてきなベストセラーになりました。

    小説しょうせつえがいた宇宙船うちゅうせん

     その熱狂的ねっきょうてき愛読者あいどくしゃなかから、19世紀末せいきまつから20世紀せいきにかけて宇宙うちゅうのパイオニアが次々つぎつぎまれました。「宇宙旅行うちゅうりょこうちち」ロシアのツィオルコフスキー、「近代きんだいロケットのちち」アメリカのゴダード、ドイツで活躍かつやくしたオーベルト−−これらの3にん偉大いだい先駆者せんくしゃは、すべて少年時代しょうねんじだいにSF、とりわけジュール・ベルヌに熱中ねっちゅうしました。そしてそのことが、生涯しょうがいにわたって情熱じょうねつ再生産さいせいさんするための強力きょうりょく電源でんげんになったのです。

     『地球ちきゅうからつきへ』(日本名にほんめいは『月世界旅行げっせかいりょこう』)においてベルヌは、当時とうじ科学知識かがくちしきをフルに反映はんえいしたSFの世界せかいえがいてみせました。まだ、ロケットが宇宙うちゅうへのものとしてかんがえられていなかった時代じだいのことです。ベルヌがげに使つかったのは、大空おおぞらかってまっすぐにびたながさ270メートルの大砲たいほうでした()。円筒えんとう先端せんたん円錐状えんすいじょうにしぼった2まんポンド(やく9071キログラム)の砲弾宇宙船ほうだんうちゅうせんには、3にん飛行士ひこうしみ、砲弾ほうだんかべあついレザーで裏打うらうちされ、中央部ちゅうおうぶ倉庫そうこが、最下部さいかぶ座席ざせきがあります。そして真空しんくう宇宙うちゅう飛行ひこうすることを想定そうていして、まどにはあついガラスがはめられて気密きみつになり、内部ないぶ化学反応かがくはんのう発生はっせいさせた酸素さんそたしています。まるで現在げんざい宇宙船うちゅうせんみたいですね。(つづく)


     ★的川泰宣まとがわやすのりさん

     ながらく日本にっぽん宇宙開発うちゅうかいはつ最前線さいぜんせん活躍かつやくしてきた“宇宙博士うちゅうはかせ”。現在げんざい宇宙航空研究開発機構うちゅうこうくうけんきゅうかいはつきこうJAXAジャクサ)の名誉教授めいよきょうじゅ

     YACヤック顧問こもん、「KU−MAクーマ名誉会長めいよかいちょう、「はまぎんこども宇宙科学館うちゅうかがくかん館長かんちょうつとめる。


    日本宇宙少年団にほんうちゅうしょうねんだん(YOUNG ASTRONAUTS CLUB−JAPAN)

    宇宙好うちゅうずあつまれ!! http://www.yac-j.or.jp

    NPO法人ほうじん ども・宇宙うちゅう未来みらいかい(KU−MAクーマ

    宇宙教育うちゅうきょういくサポーターあつまれ!! http://www.ku-ma.or.jp

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