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70年前「勝ち組負け組抗争」(その1) ブラジル移民の戦痕

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 リオデジャネイロで間もなく五輪が始まろうとしていた。ブラジル最大の都市・サンパウロから夜行バスで約6時間揺られ、マリリアに着いたのは午前5時過ぎ。気温は10度を下回り、肌寒い。フリースをはおって小高い丘の上にあるバスターミナルで夜明けを待った。70年前の殺人事件について手記を書いた日系移民に会うためだった。

 筆をとった理由はこうある。「身に覚えのない原因、いわゆる『勝ち負け』で行動した狂信者集団とされていることに、亡き同志たちは『自分たちは日本人として立ったのであり、勝手に言わしておけ』と平然としておられたが、真実を知っているのは自分一人になり、真実が埋もれてしまうのが残念でならず書いた」

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