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 中世以降、武家集団は天皇を徹底的に利用した。秀吉は自らの権威付けのために天皇を活用し尽くし、朝鮮侵略の際には北京を征服して後陽成天皇を明の皇帝に据えようと計画した。しかし後陽成天皇はこの侵略戦争そのものに、反対していたのである。

 江戸時代、徳川政権は天皇家を伊勢に移すことも検討したが、結局、諸大名の統合のために京都にとどめ、財政や規律は幕府が握った。明治以降の天皇制はむろん、政治と軍事のために作られた。

 今回の天皇陛下のお言葉は、このような政治利用の歴史を超えるものに思える。戦後の憲法が定めた「象徴」の実質的な意味を自ら主体的に捉え直し、自ら行動し、それを自らの言葉で語られたからである。「その地域を愛し、その共同体を地道に支える市井の人々」の存在を認識することで、「人々への深い信頼と敬愛をもって」「国民を思い、国民のために祈るという務め」を成し得たと語られた。そしてその務めとは、「人々の傍らに立…

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