連載

ひまわりEYE

気象庁は2015年7月、世界最高水準の能力を持つ「ひまわり8号」の運用を始めた。情報通信研究機構(NICT)、千葉大環境リモートセンシング研究センターと共同で、防災・減災の願いを込め、地球と大気の現象を、高精細なひまわり画像で紹介する。

連載一覧

ひまわりEYE

黒幕「モンスーン渦」

  • はてなブックマーク
  • メール
  • 印刷
台風9〜11号が発生する前後の日本の南海上の大気追跡風の様子(矢印)。破線の内側がモンスーン渦=気象庁衛星センター提供の大気追跡風データを元に琉球大作成
台風9〜11号が発生する前後の日本の南海上の大気追跡風の様子(矢印)。破線の内側がモンスーン渦=気象庁衛星センター提供の大気追跡風データを元に琉球大作成

 8月19〜20日に三つの台風が立て続けに発生した。台風9号は関東に上陸して列島を縦断、11号は北海道に上陸し、10号は日本の南を迷走している。なぜ複数の台風が同時に発生するのか。「モンスーン渦」という黒幕が関係している。

 モンスーン渦とは、日本の南海上で真夏に発生する低気圧のことである。直径約2500キロと、台風よりひと回り大きく、反時計回りの風を伴う。太平洋高気圧が弱まると出現し、2週間ほど持続する。渦の中で台風が次々と発生する。

 気象庁はひまわり8号の画像を使い、雲の動きから風の向きと強さを推定する。これを大気追跡風と呼ぶ。図は20日の雲画像に大気追跡風を重ねたもの。発生前後の三つの台風を取り囲む広大な反時計回りの回転が日本の南海上にある。これがモンスーン渦である。

この記事は有料記事です。

残り249文字(全文589文字)

ご登録から1カ月間は100円

※料金は税別です

あわせて読みたい

注目の特集