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支局長からの手紙

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若さの特権 /京都

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 美術の世界で若手作家が独り立ちするには、いばらの道が待っています。「食えない時代」が必ずあり、長く続けているからと言って成功するとは限りません。アトリエを確保するのも一苦労です。

 京都・嵐山の高級ホテル「翠嵐(すいらん)ラグジュアリーコレクションホテル」に作品が飾られている京都市在住の画家、品川亮さん(28)は高校卒業後、アルバイト2年、イタリア遊学1年、再びアルバイトを経て4年遅れで京都造形芸術大に入学という回り道を経験しました。それがオリジナルな画風を生んだのかもしれません。

 イタリアに行ったのは「西洋画に憧れ、教会や修道院の美術品を毎日見たかったから」。ところが、イタリア人が品川さんに聞くのは日本や東洋の美術や歴史・文化についての質問ばかり。帰国後は洋画より日本画への関心が高まり、大学や大学院でも専門に学ぶことに。やがて、江戸時代以前の有名な日本画家の技法や構図を一部取り入れて独自の作品にする「引用」を得意とするようになります。「引用」は1980年代の米国の美術界で…

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