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藤原帰一の映画愛

ティエリー・トグルドーの憂鬱

 失業した男の職探し。現代的でわかりやすい設定ですが、最後にひねりが加わっています。

 舞台は現代フランス。ティエリー・トグルドーは初老にさしかかった年齢なのに、工場の職を失ってしまった。妻子とともにアパートに暮らしていますが、障害を抱えた息子はまだ高校生。不当解雇だ、会社を訴えようと頑張る仲間から離れ、新たな仕事を探しても、うまくゆきません。クレーン操縦の研修を受けても、現場経験がないという理由から雇ってもらえない。スカイプで面接を受けても、採用される可能性は少ないと言い渡されるだけ。息子の成績は下がるし、失業保険が減額されると住んでいるアパートのローンも払えなくなるし、お先真っ暗です。

 ムルナウの「最後の人」やデ・シーカの「自転車泥棒」をはじめとして、男の失業というテーマは、映画の王道といっていいでしょう(この2本をまだ見てない人、ソンしてますよ)。クビになった男は仕事とともにプライドも失ってしまうので、ドラマの展開にぴったりです。

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