
ランプ(勾配具)を使って投球する高橋和樹=徳野仁子撮影
Features・パラの主役
渇いた心、満たす力 パチプロから第一線へ ボッチャ・高橋和樹(36)
競技を始めて2年余で初めて臨むパラリンピック。ボッチャの高橋和樹(36)=NPO法人・自立生活センターくれぱす=はリオデジャネイロで「メダルを取る」と公言する。チーム(脳性まひ)が日本初メダルとなる銀メダルを獲得したのも追い風だ。
13日夜(日本時間14日午前)から「BC3」というクラスで個人の1次リーグに臨む。自力でボールを投げられないので「ランプ」というスロープ状の勾配具を使い、介助者に指示を出しながら狙いを定め、ジャックボール(目標球)に自分のボールを近づける。
始めたきっかけは、2013年9月の20年東京パラリンピック開催決定だった。大会時は40歳。周りと健康の話ばかりするようになるのは嫌だった。無性に出場したくなった。世界にはばたけるのではと想像すると、わくわくした。仲間は取り合ってくれなかったが、いろいろな情報を集めて、ボッチャならできると思い定めた。
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