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余録

東京の銭湯は寺院のような…

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 東京の銭湯は寺院のような宮造り様式が代表的とされる。銭湯に詳しい研究家、町田忍さんによると、関東大震災後に銭湯を再建した大工の棟梁(とうりょう)が市民を元気づけようと豪華な意匠を取り入れたのが起源で、それが流行したのだという▲今年4月の熊本地震では、被災者の支援に銭湯が役立った。地元業者の組合と県が協議して、避難などで風呂を使えない人への無料入浴サービスを地震の翌日から実施した。地震直後は入浴を待つ人の長蛇の列ができ、7月末時点でのべ25万人が活用した▲組合側のまとめ役だった熊本市の銭湯主、坂崎友治(さかざきゆうじ)さんによると、被害が大きかった本震から2日後も9軒が支援を続けた。応急補修をしたり、問い合わせに忙殺されたりしながら、ひと肌脱いだ▲坂崎さん自身の銭湯は本震で折れた煙突が浴場の天井を突き抜けてしまい、いまだ営業再開には至っていない。それでも組合側が申請した5軒の再建がこのほど県の復興支援の対象となり、「銭湯の役割が評価されたためではないか」と期待をこめて語る▲銭湯を取り巻く状況は厳しい。2005年に約7100あった全国の銭湯は利用客の減少や後継ぎ不足などから、昨年までに約4300に減った。熊本では廃業を検討していた銭湯が、無料入浴に感謝する声に逆に元気づけられたケースもあったという▲一部の自治体では震災時の一時的な避難や貯水を使っての給水、消火などに銭湯を活用しようとする試みも始まっている。庶民文化の側面が注目されがちな銭湯だが、いざという時、地域の人たちの暮らしを助け、支え得る可能性も忘れずにいたい。

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