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支局長評論

下関 伝統の味わい /山口

 朝の食卓には、いつもみそ汁がある。子どものころは味もわからなかったが、今は一口飲むと、ほっとした気持ちになる。そんなみそには、全国各地で郷土の味がある。

 関門海峡の入り口にある彦島は、平家との関わりが深い。保元の乱(1156年)後、この地に住んだ河野通次(みちつぐ)と壇ノ浦の合戦に敗れた平家残党の計12人「彦島十二苗祖(びょうそ)」が約800年前、島の基礎を築いた。みそ造りも当時から温暖な風土や豊かな湧き水を生かしてそれぞれの家庭で始まったと伝わる。1954(昭和29)年に創業した有限会社「マルイチ彦島醸造工場」は、彦島みそを造る会社で、現在は4代目が伝統の味を守る。

 日本のみそは、7、8割がコメみそだが、彦島みそは麦みそが主流だ。大麦、裸麦などを蒸し、こうじ菌を混ぜて大豆・食塩を加えて2、3カ月間、発酵・熟成を繰り返すとできあがる。同社の取締役、竹本初美さんは「みそ造りで最も大切なのは発酵に必要なこうじ造りです」と語る。こうじは時折、空気が入るように混ぜながら温度、湿度を一定に保つ。46時間、目が離せないデリケートな作業だ。こうじは高温になるとべたつき、いい…

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