26日の所信表明演説で安倍晋三首相は、憲法改正に関する議論を自身で主導する姿勢を封印し、国会の議論に委ねると強調した。憲法改正に前向きな勢力が衆参両院で改憲発議に必要な「3分の2」を確保し、憲法改正に現実味が出てきたことで、護憲派の警戒感が増しているためだ。
「与野党の立場を超え、憲法審査会での議論を深めていこう。決して思考停止に陥ってはならない。互いに知恵を出し合い、共に未来への橋を架けよう」
首相は演説をこう締めくくった。憲法審査会での議論に野党が「思考停止」に陥ることなく応じるよう求める形で、自身の意欲をにじませた。この程度にとどめたのは、首相が具体的な改憲項目に言及すると、野党が反発して改憲が遠のく構図が繰り返されたためだ。
この記事は有料記事です。
残り2729文字(全文3050文字)
毎時01分更新
福岡市の商業施設で起きた女性刺殺事件で、鹿児島家裁が19日…
北海道から大阪に向かうピーチ・アビエーションの飛行機内で2…
入院拒否に「懲役」は、妥当なのか――? 政府は、感染症法な…