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余録

ビジネスで成功を収めたトランプ氏に…

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 ビジネスで成功を収めたトランプ氏に2期目の大統領選で落選したカーター氏が図書館設立の寄付を求めてきた。いくらかと聞くと「500万ドル」というので、トランプ氏は驚嘆して書いている▲「それまで私はなぜカーターが大統領になることができたかわからなかった。その答えは……普通の人には考えられないことを要求する度(ど)胸(きょう)と図々(ずうずう)しさ、そして根性をもっているという点だ。選ばれたのは何よりこの能力のためだ」(「トランプ自伝」ちくま文庫)▲1期目で大統領としての資質の欠如を国民に見抜かれたというカーター氏へのきつい皮肉だ。「世間をだますことはできない。少なくともそう長くは無理だ。期待感をあおり、大々的に宣伝して、ひと騒ぎすることはできる。しかしやがてそっぽを向かれてしまう」▲ならば約30年後、共和党大統領候補として第1回テレビ討論会にのぞんだトランプ氏は「度胸と図々しさ、そして根性」を超える大統領の資質を国民に示せたのか。討論直後の世論調査ではクリントン氏の勝ちと見た人が62%、トランプ氏のそれは27%にとどまった▲米兵士の遺族への失言などで一時は世論調査の支持率を大きく落としたトランプ氏だったが、再び約2ポイント差にまで迫った時点での討論である。ここまでくればその場のうけ狙いの暴言も禁じ手となり、クリントン氏のそつのない受け答えを攻めあぐねたかたちだった▲予備選で狙った「ひと騒ぎ」がテレビ討論にまでいたったのに一番戸惑っているのは実はトランプ氏かもしれない。もしやなかなかそっぽを向いてくれない世間の不満の大きさに驚いてはいまいか。

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