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ニッポン瞬・彩

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(上)命輝く 蒼(あお)い夏

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 東京から南に1000キロ。波に乗り、風に運ばれて小笠原諸島にたどり着いた生き物たちは、地球上のどこにもない生態系を作り上げ、世界自然遺産に登録された。暑い夏の訪れを告げる白い花、ムニンヒメツバキも、島の人々や観光客に愛されている固有種の一つ。小笠原に魅せられたフォトグラファー、冨田マスオさん(49)の写真で、小笠原の夏と海と暮らしを紹介する。

写真・文 冨田マスオ

朝日

小笠原では、水平線から上がる朝日も、水平線に沈む夕日も見ることができる。朝日は、国内ではいち早く上がり、海面に太陽の道ができる

飛鳥Ⅱ

2014年7月、日本最大級の豪華客船「飛鳥Ⅱ」が初入港した。撮影場所は1944年8月、米軍の魚雷攻撃を受けて座礁した貨物船「濱江丸(ひんこうまる)」が眠る境浦海岸

南島より

南島の東尾根から見えるのは、蒼が美しい南島海域公園。父島の南側にあるジニービーチやハートロックも見え、春から秋にかけてカツオドリが空を舞う

カツオドリ

カツオドリの繁殖地として知られる南島。真っ白な赤ちゃんがふ化する5~7月は子育てのため両親は魚取りで大忙し。くちばしが青っぽいのは雄

南島海域公園

南島海域公園は、真っ白な砂浜で水深が浅いので、深い蒼というよりコバルトブルーがまぶしい。沈水カルスト地形で、周りの岩礁は石灰岩でできたラピエと呼ばれるとがった岩肌をしている

アオリイカの赤ちゃん

春から夏にかけて、アオリイカの赤ちゃんが岩壁で見られることが多い。この時はまだ小さく、釣りの対象にはならないが、秋から冬には島のマニアが毎晩のように釣りを楽しむ

アオウミガメの赤ちゃん

小笠原は絶滅危惧種、アオウミガメの一大繁殖地でもある。父島の中心街の目の前に広がる大村海岸で産み落とされた卵は小笠原海洋センターで保護され、ふ化した子ガメは夜の真っ暗な海岸で放流される

海蝕洞SUP(サップ)

小笠原には、波に削られてできた岸壁の洞窟、海蝕洞(かいしょくどう)が多く、スタンドアップパドルボード(SUP)で中に入ることもできる。ここは父島の西岸、小港とコペペ海岸の間にある洞窟。中の岩肌は枕を束ねたような形の枕状(まくらじょう)溶岩になっている

ジニービーチ

父島の中でも一番美しいジニービーチは、真っ白な砂浜とコバルトブルーの海が広がる。父島南端の国立公園特別保護地区でもあり、現在は船やシーカヤックでしか行けない

おがさわら丸出港

東京(竹芝桟橋)と父島を結ぶ定期航路の客船、おがさわら丸。夏は着発便になり、午前11時に二見港到着後、午後3時半に出港する。見送りするボートもあるが、青灯台岩壁からは飛び込んで見送る人も多い

夕景

父島西側の海を望むウェザーステーション展望台からは、水平線に沈む夕日も見られるが、沈んだ後に青い空と白い雲が真っ赤に焼ける景色も、楽しみの一つだ

星空と三日月

小笠原は光害が少なく星空が日本一きれいに見える場所。この日は太陽が沈んだあと、三日月と天の川を同時に見られた。また、月が水平線に沈む月没も見ることができる

撮影者の横顔

 冨田マスオ(とみた・ますお)1967(昭和42)年6月生まれの49歳。鹿児島出身で、30歳の時に小笠原の自然に魅了されて移住、本格的に写真を始める。現在は「マスオフォト」として四季折々の祭りやダイビング、結婚式の写真などを撮り続けるかたわら、歴史や文化、自然の観光ガイドや、小笠原の映像と音楽のプロデュースなども行っている。

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