メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

今週の本棚

橋爪大三郎・評 『丸山眞男の敗北』=伊東祐吏・著

 (講談社選書メチエ・1836円)

 戦後知識人の代表格、丸山眞男(まさお)(政治学)の思想と業績を回顧する本格的評論が現れた。

 著者の伊東祐吏(ゆうじ)氏は一九七四年生まれ。丸山を、逆風に抗して舞い上がる凧(たこ)に譬(たと)える。満州事変から大東亜戦争、敗戦への冬の時代、丸山は逮捕され、二度も徴兵され、広島郊外で被爆もした。軍国主義の圧迫や生命の危険を感じつつ、日本政治思想史の論文を書き上げる。戦後はいち早く「超国家主義の論理と心理」を発表、日本型ファシズムの病理を摘出して、論壇の主役に躍り出た。市民運動や六○年安保を担い、東大全共闘の学生に研究室を追い出され、失意の晩年を過ごした。

 著者は、戦後日本を深く理解するため、丸山の仕事に注目する。そしてこう問う。《丸山眞男は、「戦争(、、)に負けた」のではなく、「戦後(、、)に負けた」のではないか》(はじめに)。

この記事は有料記事です。

残り1144文字(全文1529文字)

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. スーパーのカゴ、金網まで…BBQごみ「いたちごっこ」 禁止でも放置やまず

  2. 「予防効果一言も」「しゃべれなくなる」うがい薬発表翌日の吉村知事一問一答

  3. 「60」は首相の推薦者 桜を見る会、招待者名簿を初開示 06年開催

  4. 全国で新たに1569人の感染確認 神奈川、埼玉で最多更新 死者1増1057人

  5. 御巣鷹墜落事故で救出、今は3児の母に 川上慶子さんの伯父が振り返る35年

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです