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内田麻理香・評 『こども服の歴史』=エリザベス・ユウィング著

 (東京堂出版・3024円)

 こども服を見るだけで、心にあたたかな火が灯(とも)る。サイズが小さいため可愛らしいと思うからだろうか、こどもが着る姿を想像して微笑(ほほえ)ましく感じるからだろうか。だが、そんな感情は、大人の自分勝手な甘い感傷に過ぎないらしい。本書は、英国のこども服の歴史をたどりつつ、社会史に新しい視点を提供する一冊である。

 かつて、ほとんどのこどもは、生まれるとすぐに、長い布でぐるぐる巻きにされた。腕も一緒に巻かれることもあった。スワドリングというこの布で赤ん坊を巻き付けることは、幼児の背骨をまっすぐに保つと信じられていた。現在から見ると残酷にしか思えないこの風習は、古くは幼子イエスが「布で巻かれて」という記述が見られることから始まり、本書が執筆された一九七七年まで、程度こそ違え残存しているという。

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