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メディア時評

基礎研究育成する風土を=内田由紀子・京都大こころの未来研究センター准教授(社会心理学)

 大隅良典・東京工業大学栄誉教授のノーベル医学生理学賞受賞が決まった。その努力の過程に、心からの敬意を覚える。

 大隅栄誉教授は記者会見で、日本の基礎研究の空洞化に対する危機感を語り、新聞各紙もこの問題を掘り下げた。毎日新聞4日朝刊「基礎研究 日本脚光/受賞ラッシュ 論文数は陰り」は、日本の論文の数や影響力が低下していることを指摘。朝日新聞5日朝刊「大隅氏、基礎研究の危機訴え」は、国がすぐに成果を見込める研究に「競争的資金」を重点的に配分し、一方で国立大学法人の運営費交付金が減少していることにも言及した。これらは、私が大学で日ごろから抱いている危機感と違わない。

 大隅栄誉教授の「科学研究は役に立つべきだというとらえ方をされると、基礎的なサイエンスは死んでしまう」というコメントは切実である(読売新聞5日朝刊「基礎研究の充実訴え」)。競争的資金とはその名の通り、芽の出そうな研究が競争に残る仕組みだ。同じ分野の研究者による査読のシステム(ピアレビュー)で選択が行われるが、まだ業績がない研究プロジェクトに投資をしてみようという思い切った判断を査読者が下すことは難…

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