メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

  • 政治プレミア
  • 経済プレミア
  • 医療プレミア
  • トクトクプレミア
連載小説 ストロベリーライフ

/6 肝心な時にいないヒト 作・荻原浩 題字・画、佃二葉

=画、佃二葉

 祖父の代から米がメインだった作物を、親父がトマトに代えたのは、恵介(けいすけ)が高校二年の時だった。

「減反、減反で米はもうだめだ。ちっとも儲(もう)からねぇ。野菜は金になるが体がえらい。だけんど、トマトは楽だぞ。よぶんな肥料や水をやらにゃあほうが味が良くなるつぅ話だ。孝行息子だな」

 そう言って、田んぼを半分手放した金でハウスを建てた。トマトは楽だと言っていたわりには、一日中ハウスに籠もっていることが多くて、ちっとも楽になっている様子はなかったが。

 望月家のトマトは、一月いっぱいで収穫を終える。いまは三月から夏までの他の作物(メロンかスイカかカボ…

この記事は有料記事です。

残り2655文字(全文2932文字)

ご登録日から1カ月間は100円

いますぐ登録して続きを読む

または

登録済みの方はこちら

荻原浩

さいたま市出身。成城大卒。1997年「オロロ畑でつかまえて」で小説すばる新人賞を受賞してデビュー。「海の見える理髪店」で第155回直木賞受賞。東京都在住。

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 500ミリ飲料のストロー穴復活! ストローは付きませんが…グリコ「マイルドカフェオーレ」など

  2. 大阪メトロ、車掌が乗務中にディズニーツムツム「駄目なのは分かりつつ…」

  3. 「敵に塩」ならぬ「相手投手に水」 仙台育英・小濃が星稜・荻原に「まだ先が長いんだから」

  4. 「明治フルーツ」販売終了 60年の歴史に幕

  5. 「トランプ公式プラ製ストロー」販売開始 ロゴ入り10本で1600円 「紙」に対抗

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです