メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

中比首脳会談

仲裁判決棚上げ合意 南シナ海、対話再開 

 【北京・石原聖、バンコク西脇真一】中国の習近平国家主席は20日、北京の人民大会堂でフィリピンのドゥテルテ大統領と会談した。南シナ海問題では、解決に向けた2国間協議を再開することで一致した。中国の権益主張を退けた7月の仲裁裁判所(オランダ・ハーグ)の判決を棚上げした形だ。仲裁判決を勝ち取った当事国のフィリピンが中国との対話路線に戻ることになれば、判決順守を中国に強く求めてきた日本や米国には打撃となりそうだ。

 南シナ海問題を巡る仲裁判決後、両当事国のトップが会談するのは初めて。中国外務省によると、習氏は南シナ海問題について「(中比)双方は2国間協議によって意見の相違を適切に制御してきた」と指摘。その上で「意見の一致が難しいことは一時的に棚上げしてもいい」と提案した。国際社会から批判が続出しているフィリピンの強硬な麻薬対策への支持も表明した。これに対し、ドゥテルテ氏は「国際、地域問題で中国と密接に調整、協力していきたい」と応じた。

 ロイター通信によると、会談後、中国の劉振民外務次官は報道陣に「南シナ海問題が両国関係のすべてではないことで一致した」と説明し、外交・国防協議を含む対話再開で両首脳が合意したと明かした。南シナ海問題を巡る両国の2国間協議は、2012年に中国が艦船を派遣してスカボロー礁(中国名・黄岩島)の実効支配を固めて以降、停止していた。

 中国は仲裁判決を前提とした協議には応じない立場だ。フィリピンとの協議再開には、判決を無効化し、日米など域外国の介入を防ぐ狙いがあるとみられる。

 両首脳の会談後、両国は貿易や投資、農業、観光、麻薬対策や海上警備など計13件の協力文書に署名した。中国側はフィリピンの農産物の禁輸を解除し、関係の正常化に向けた動きを本格化させる。

 ドゥテルテ氏には200人以上のフィリピン経済界関係者が同行。ロイター通信によると、21日までの中国訪問中に両国間で、135億ドル(約1兆4000億円)の契約が調印される見通しだ。ドゥテルテ氏は李克強首相、張徳江・全人代常務委員長(国会議長)とも個別に会談。中国共産党の序列1〜3位と会談する異例の厚遇を受けた。

南シナ海仲裁判決

 南シナ海のほぼ全域に主権や権益が及ぶとした中国の主張に対して、フィリピンが国連海洋法条約違反などを確認するようオランダ・ハーグの仲裁裁判所に申し立てた。判決は今年7月に示され、「資源について中国が主張する歴史的権利には法的根拠はない」などと中国の主張を退けた。判決に法的拘束力はあるが、強制執行する手段はない。

毎日新聞のアカウント

話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 大阪震度6弱 ラッシュ直撃 「一緒にいた子が」児童犠牲
  2. 大阪震度6弱 高槻市長が謝罪 倒壊した塀、基準満たさず
  3. WEB CARTOP 歴代ファンも納得の中身! 新型スズキ ジムニーの先行情報が公開
  4. 大阪震度6弱 緊急地震速報、間に合わず 震源近く
  5. 大阪震度6弱 震源はひずみ集中帯 水平、垂直ずれ同時に

編集部のオススメ記事

のマークについて

毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです

[PR]