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不知火のほとりで

石牟礼道子の世界/51 背中

虚空はるかに一連の花=熊本県水俣市で、田鍋公也撮影

 <日曜カルチャー>

天地のこと、人界のこと

 熊本地震に遭遇し、住まいが崩壊する幻に襲われた石牟礼道子さん(89)は「母が恋しい」と口にした。震えながら、「父が恋しい」とも言った。父の白石亀太郎(1893〜1970年)と母のハルノ(1903〜88年)は亡くなって久しい。

 <父の背中におんぶされていてひろがる世界は、山川や海や、天地のことにぞくし、母の背中におんぶされていてつながる世界は、人界にぞくしていた>。『椿の海の記』のこの一節は、『苦海浄土』はじめ石牟礼作品に登場する父母の個性を端的に言い表している。

 現在、石牟礼さんは、熊本市の仕事場で、仏壇の亀太郎とハルノの写真に見守られて暮らす。亀太郎77歳、…

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