優雅なピアノの伴奏に合わせ、白い妖精のような少女たちがやわらかく手足を上げ下げしていた。「モスクワ国立舞踊アカデミー」。ロシアを代表するバレエ学校で、プロを目指す生徒たちが日々、レッスンに励んでいる。
小学5年から高校3年に当たる年齢の男子と女子150人が全寮制の学校で学ぶ。うち半数が外国人で日本からも約30人が来ている。モスクワのバレエの殿堂「ボリショイ劇場」と歴史的に関係が深く、「ボリショイ・バレエ・アカデミー」の通称で知られる。
学校の起源は帝政時代の1773年。女帝エカテリーナ2世が孤児らの養育施設に「舞踊」教育を導入したのが始まりだ。その後のソ連時代、そして連邦崩壊後の現在までロシアを代表する踊り手を輩出してきた。卒業生にはマイヤ・プリセツカヤさん(昨年5月、89歳で死去)らがいる。プーチン大統領は今年1月、大統領令で「重要文化遺産」に指定した。国家の保護を受けた学校だ。
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