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武田 砂鉄・評『泣くなら、ひとり』壇蜜・著

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卑下を上回っていく 読み手を翻弄する言葉

◆『泣くなら、ひとり』壇蜜・著(文春文庫/税抜き660円)

 3冊目となる文庫書き下ろしの日記本だが、出る度に手にとっている。言葉が持つ殺傷力と除菌力を熟知している書き手が、絞り込んだ言葉で何かを刺したり追い払ったりする術(すべ)を定期的に堪能したくなるのだ。

 1日分の日記はおよそ半ページほどだが、時折、一文だけで済ます日がある。どことなく不穏だが、なぜか清々(すがすが)しさもある。

「『目を見れば分かる』『顔を見れば分かる』という人ほど目も顔も見てくれていない。」(2015/12/20)

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