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世界の見方

選挙と「不安」の関係 シュテファン・グリューネバルト氏 ドイツの心理学者

 近年のドイツでの選挙を心理学的に見ると、その結果には、有権者が将来に対して抱く「漠然とした不安」が関係しているようだ。

 前回の連邦議会総選挙(2013年)で「不安」は顕在化した。当時は難民流入やテロ事件は独国内ではなく社会は比較的安定したが、テロなどで混乱する周辺国の様子を見ながら、市民は将来についてはどうなるか分からないという不安も抱いていた。そのため、有権者には安定した現状を「理想の今」と考え、その継続を求める気持ちが強かったのではないか。選挙で、こうした心理を追い風にしたのがメルケル首相だ。冒険とは無縁の手堅い政治手腕の首相を人々は「お母さん」という愛称で呼び、安定の象徴と捉えた。結果与党が勝利した。

 だが昨年、首相が難民受け入れを決めると構図は一変した。「我々より難民を優先した」と見た人たちは、裏切られたという思いを募らせた。難民は不安を具現化する存在として認識された。9月にメルケル氏の地元の北部州であった州議会選挙では、外国人人口が3・7%にもかかわらず難民問題が最大の争点になり、反イスラム色が強く難民受け入れに反対する新興右派政党「ドイツのための選択肢」(AfD)が首相の党を抑え第2党に…

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