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師走の都大路を駆ける全国大会への出場権をかけた「男子第67回、女子第28回全国高校駅伝競走大会県予選会」(県教委、県学校体育協会、毎日新聞社主催)が1日、熊谷市内で開かれ、男子(7区間計42・195キロ)は武蔵越生が2時間8分19秒で7年ぶり2回目の優勝を果たし、女子(5区間計21・0975キロ)は本庄東が1時間11分0秒で初優勝した。両チームは12月25日に京都市で開催される全国大会に出場する。また、男女とも上位6チームは19日に群馬県で行われる関東大会に出場。前回まで5年連続で男女ダブル優勝だった埼玉栄は、男子が6区走者にアクシデントがあり32位、女子も3位にとどまった。【橋本政明、和田浩幸、三股智子、鈴木拓也、中山信】
男子は武蔵越生が2区で先頭に出ると、最後まで1位を守り、埼玉栄の7連覇を阻止した。
武蔵越生は1区・戸口豪琉選手(3年)が5キロ地点付近からペースアップ。最終盤で松山の野口英希選手(同)にリードを許したが、2位でたすきをつないだ。
2区で福島健斗選手(同)がトップに出ると、3区で萩原海選手(同)が「最初から突っ込んだ」と区間賞の力走。2位との差を1分15秒に広げた。
4区の服部奏斗選手(2年)は「5キロ以降に疲れがきたが、『絶対に追いつかれない』と力を入れた」と意地の走りを見せた。5区の橋本裕太選手(3年)も「緊張で硬くなってしまった」と思い通りの走りではなかったが、1位を守った。
6、7区は川田啓仁選手と高橋崚選手の1年生コンビが躍動。川田選手は「最初に速いペースで入れて、中盤に少し落ちたが最後に上げられた」と振り返る快走。高橋選手も「調子はあまり良くないと思っていたが、タイムはほぼ自己ベストだった」と区間賞の走りをみせた。
2位には東京農大三、3位には花咲徳栄が入った。埼玉栄は5区まで上位争いをしていたが、6区で大きく遅れ32位だった。【鈴木拓也】
3区で区間賞の快走 武蔵越生(3年)萩原海選手
2区の福島健斗選手(3年)からトップでたすきを受けると、24分31秒で区間賞の快走。2位との差を1分15秒に広げ、一気に流れを引き寄せた。
5月の県高校総体で5000メートルを制し、2位だった福島選手、3位だった戸口豪琉選手(3年)とともに武蔵越生勢で表彰台を独占。しかし、続く関東大会では振るわず、3人のうち自身だけインターハイ出場を逃した。
元々、一人だけで走ることに苦手意識があった。克服するためにペース走の時も自身が先頭を走り、みんなを引っ張るようにした。
その成果が今回のレースで生きた。途中から独走状態になったが、ペースを乱すことなく「都大路に行くぞ」と、笑顔で後輩にたすきをつないだ。
チームはその後も1位を守り続け、7年ぶりの優勝。しかしまだ満足はしていない。「3区で24分10秒を切りたい。関東大会で達成し、チームとしても優勝する」。次の大会でも力強い走りを見せるつもりだ。【鈴木拓也】
埼玉栄・故障も執念でたすき
○…まさかの32位に終わり、全国大会連続出場も22年で途切れた名門・埼玉栄。途中でアクシデントに見舞われたが、執念でたすきをつないだ。5区までは2位につけていたが、6区で小野寺勇樹選手(2年)が足を痛めた。神山洋一監督がレースをやめさせようとしたが、小野寺選手が続行を志願し、歩いてたすきをつないだ。レース後、松尾晃汰主将(3年)は「本当はたすきをつなげない状態だったと思うが、よく気持ちでつないでくれた」とねぎらった。
<男子・区間賞>
区間 記録 名前 学校
1 30分34秒 野口英希 松山
2 8分42秒 福島健斗 武蔵越生
3 24分31秒 萩原海 武蔵越生
4 24分58秒 久保田悠月 埼玉栄
5 8分56秒 大塚紘平 花咲徳栄
6 15分16秒 内沼紗和生 東京農大三
7 15分 3秒 高橋崚 武蔵越生