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「電気のある生活を忘れてしまった」「冷暖房はもう長いこと使っていない」。内戦下のシリア北部アレッポの住民たちの言葉だ。アレッポは過去3年間、慢性的な停電に悩まされてきた。政府側と反体制派の激戦が続く今も、双方の支配地域で厳しい電力事情が続いている。
アレッポでは2012年夏に内戦が本格化し、政府側と反体制派が街を二分してきた。電力の大半は約30キロ東にある発電所から供給されていたが、過激派組織「イスラム国」(IS)の前身組織が13年に発電所を制圧した。ISは電力設備を実効支配地域に移設したり、密売したりするために発電所を解体し、電力供給は途絶えた。
政府は反体制派と交渉し、南方のハマから予備の供給網を通じて電力を供給するよう働きかけた。アレッポの反体制派支配地域にも電力を供給する条件だったため、話し合いは進展したが、戦闘の激化によってこの計画は頓挫した。
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