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月 -夜を彩る清(さや)けき光 古来、季節や心情重ね

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 月見ればちぢにものこそ悲しけれ わが身一つの秋にはあらねど

 百人一首の歌のように古来、日本人は月に季節や心情を重ね、あるいは満ち欠けする形をめで、さまざまに表現してきた。美術では花や雪と共に重要なモチーフに。本展では創造の源としての月に着目。7章仕立てで大和絵や浮世絵、工芸品など約80点を紹介する。

 シンプルな形が美しい月は、日用品にも多く取り入れられた。たとえば武士が帯びる刀の鍔(つば)。上掲作は真鍮(しんちゅう)地に銅や金で象眼を施し、水田の一つ一つに三日月が映る様子を表した。名勝で知られる信州・冠着山ふもとの「田毎(たごと)の月」が発想源だという。目立たない部分までしっかり意匠を凝らす“江戸の粋”に舌を巻く。【永田晶子】

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