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ドゥテルテ氏の外交 まだ「学習中」結論急ぐな=政策研究大学院大学長・白石隆

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首脳会談で握手するフィリピンのドゥテルテ大統領(左)と安倍晋三首相=10月26日、宮武祐希撮影
首脳会談で握手するフィリピンのドゥテルテ大統領(左)と安倍晋三首相=10月26日、宮武祐希撮影

 フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領が国際的に大いに注目されている。10月20日には中国の習近平国家主席と会談し、南シナ海の領有権問題について2国間対話による解決を探ることで一致した。訪中前にはこの問題で中国の主張を退けた仲裁裁判所判決(7月12日)について「首脳会談で取り上げる」と言っていた。しかし、21日発表の共同声明では触れなかった。また、経済セミナーでは「米国との決別」を宣言し、ラッセル米国務次官補が急きょ、マニラに派遣された。

 10月26日には安倍晋三首相と会談し、南シナ海の問題について法の支配に基づく平和的解決の重要性を確認するとともに、中国との関係について、経済的なつながりで軍事的なものではないと述べた。また、経済セミナーでは米軍部隊の事実上の再駐留を認める米比防衛協力強化協定の見直しに言及し、合同軍事演習は「次が最後だろう」と言った。

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