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SUNDAY LIBRARY

木村 衣有子・評『うなぎと日本人』伊集院静/選 日本ペンクラブ/編

◆『うなぎと日本人』伊集院静/選 日本ペンクラブ/編(角川文庫/税抜き640円)

 受け身でいよう、うなぎに対しては。とはいえ、年に一度は食べる機会が訪れるのだった。一昨年は、秋田にて接待、去年は浅草で開店祝い、今年は年頭に差し入れ、そんな機会を得て、うな重を食べた。もちろん、おいしい。どうも、ごちそうさまです。ただ、誘われたら断らなくても、自分からは切り出さない。うなぎには淡泊でいたいし、それでいいと思っている。

 『うなぎと日本人』を読むと、私のそういうスタンスとはまるで逆のうなぎ観を突きつけられる。うなぎを題材にしたエッセー、漫画、落語、短編小説を30編集めたアンソロジーだ。少し昔、昭和の話が多く、そして「老い」が絡んでいるものが、後を引く。かつてのようにばくばくとうな重を、あるいはうな丼を平らげられないことを恨みつつも、しつこく求める。うなぎへの執着は、そのまま生、そして性への妄執に繋(つな)がってい…

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