政府は15日午前、天皇陛下の生前退位に関する有識者会議の第3回会合(7日)の議事録を首相官邸のホームページで公表した。歴史などの専門家5人へのヒアリングについて、詳細なやりとりが明らかになった。

 それによると、退位への賛成と反対は各2人で、1人が条件付きで容認した。所功京都産業大名誉教授(日本法制文化史)は、「陛下が高齢による譲位を決心され、希望していることは明白だ」として、将来的な皇室典範改正を念頭に、今の陛下に限って退位を認める特別立法での対応を主張した。

 一方、退位に反対する大原康男国学院大名誉教授(宗教行政論)は「我が国が初めて迎えた高齢化社会と、終身在位による象徴天皇制との調和を目指す試案だ」として、高齢などを理由とした摂政の設置を求めた。

 議事録はA4判で40ページ。有識者と専門家の意見交換について、発言内容を詳しく記載する一方、質問者の氏名は伏せている。【田中裕之】