福島汚染土

仮置き依然1000ha 営農再開の足かせ

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白岩寿喜さんの田んぼで行われた稲刈り。隣の田んぼは仮置き場になっており、フレコンバッグが積み上がる=福島県葛尾村で、土江洋範撮影
白岩寿喜さんの田んぼで行われた稲刈り。隣の田んぼは仮置き場になっており、フレコンバッグが積み上がる=福島県葛尾村で、土江洋範撮影

 東京電力福島第1原発事故による福島県内11市町村の避難指示区域(解除済みを含む)に、除染作業に伴う汚染土などの仮置き場が、東京ドーム213個分に相当する約1000ヘクタールあることが環境省への取材で分かった。汚染土の搬出先となる中間貯蔵施設の整備の遅れが背景にある。9割強が田畑で、各自治体は基幹産業である農業の復興に取り組むものの農地が奪われた格好となっており、農家からは風評被害などを懸念する声が上がる。

 環境省によると、避難指示区域には約280カ所の仮置き場があり、敷地は同省が農家などから有償で借りている。汚染された土や草木などを入れた「フレコンバッグ」と呼ばれる黒い袋(1立方メートル)が700万袋以上山積みされている。

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