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広島空港で2015年4月、韓国・アシアナ航空機が着陸に失敗した事故で、国の運輸安全委員会は24日、同機の韓国人の男性機長(49)が視界悪化により滑走路の位置を把握できなかったのに、着陸をやり直さずに降下を続けたことが原因とする調査報告書を公表した。事故当時、霧が出て視界は急激に悪化していた。
運輸安全委は、着陸に関する航空法の施行規則を機長が守らなかったと判断。韓国人の男性副操縦士(37)についても「滑走路が見えない状況になった時、ただちに着陸やり直しを呼びかけるべきだった」と指摘した。アシアナ航空を監督する韓国航空当局に対し、24日付で指導の徹底を勧告した。
運輸安全委によると、アシアナ機の進入は電波による精密誘導ではなく、全地球測位システム(GPS)や高度計を頼りに目視で降下する方法だった。この場合、降下を続けるか、高度を上げて着陸をやり直すかを判断する「決心高度」が規則で定められている。広島空港では上空約130メートルにあたり、これより低い空域では、滑走路や灯火を見て自機の位置を把握できなければ、着陸をやり直すきまりになっている。
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