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科学界にも「トランプ・ショック」 新政権下で温暖化対策に逆風か

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 トランプ次期大統領の誕生で、米国の科学政策を世界の科学者が注視している。根拠を示さず地球温暖化やワクチンの効果を否定して驚かす一方、全般的に科学に関する発言は乏しく、真意を読み解けない。科学界にも「トランプ・ショック」が起きている。【阿部周一】

 ●石炭火力を推進

 「大統領選で(トランプ氏が当選し)、確立された政治体制が拒否されたと言われる。だが、確立された科学的事実まで拒否することはできない」。科学誌サイエンスを発行する米科学振興協会(AAAS)は11月、ラッシュ・ホルト最高経営責任者の名前で異例の声明を発表した。科学分野で「次の政権は根拠に基づいた政策をするだろうか? 選挙中、トランプ氏は根拠なく科学と相いれない主張をした」と痛烈に批判。科学界の警戒心を代弁した。

 批判の理由は明らかだ。各国の専門家で作る「気候変動に関する政府間パネル」(IPCC)が「人間活動が主因」と断じる地球温暖化を「でっち上げ」と否定したり、ワクチン接種の副作用で知人の子が自閉症になったと主張したりしたためだ。

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